最近、日本でも「マインドフルネス」という言葉を耳にする機会が多くなってきました。
そして、あの世界的に有名な企業であるGoogleの研修にも取り入れられた事で世界中で注目され始めています!
しかし、「マインドフルネス」という言葉を耳にしたり、目にした人は、きっとこう思ったはずです。
「マインドフルネスとは・・・何だ?」
今日はそう疑問に思った人の為に「マインドフルネス」の起源から定義、さらにはその効果にも触れて解説していこうと思います。
目次
1.マインドフルネスとは
まずは、マインドフルネスとはどういったものなのかを
- 起源と歴史
- 定義
- 瞑想との関係性
の3つの観点から説明していきますね。
①起源と歴史
マインドフルネスの起源は仏教にあります。
少し昔話になりますが、昔、あるところにシッダルタという王の子がいました。
王の子であったので、全てを手にし、何不自由ない生活を送っていました。
しかし、ある時「いつかは自分も老い、死んでしまうだろう。それは逃れられない運命なのだろうか?」と思いました。
そして、自分の不安はどこから来ているのか?を知るために自分の心を見つめたのです。
やがて、集中が途切れると「こんな事をして意味があるのか?」と思った時にシッダルタは「ハッ!」と我に返ります。
「思考を観察するつもりで、思考に巻き込まれていた。思考から距離を置かなければ思考を観察できない。」
シッダルタは自分の思考から距離を取り、思考を客観視しました。
「苦しみは実在しない。苦しみは自分の思考が作り出しているのだ!」
シッダルタは悟り、微笑み、そしてブッダになりました。
これがマインドフルネスの起源だと言われています。
そして、ブッダの手法は禅となり中国から日本に伝わりました。
その後、20世紀にアメリカに瞑想が伝えられ、マインドフルネス瞑想として普及し、やがてマインドフルネス瞑想の素晴らしい効果をみた欧米の人々は心の病気の治療に使う心理療法に取り入れました。
さらに、マインドフルネスの素晴らしさに感銘を受けた欧米人達の研究結果やエビデンス、脳科学的な知見が積み重なって、再び日本に輸入されました。
最近では、様々なメディアでも取り上げられ日本でも徐々に知名度が上がってきてます。
②定義
マインドフルネスの定義は一言で表すと「気付き」です。
日本マインドフルネス学会では次のように定義しています。
本学会では、マインドフルネスを、“今、この瞬間の体験に意図的に意識を向け、 評価をせずに、とらわれのない状態で、ただ観ること” と定義する。
なお、“観る”は、見る、聞く、嗅ぐ、味わう、触れる、さらにそれらによって生じる心の働きをも観る、という意味である。
また、マインドフルネスに関する研究調査を行い、普及・啓発に関する事業を行っているヒューマンウェルネスインスティテュートは次のように定義しています。
マインドフルネスは、自分の身体や気持ち(気分)の状態に気づく力を育む「こころのエクササイズ」です。
マインドフルネスとは、「今この瞬間」の自分の体験に注意を向けて、現実をあるがままに受け入れることです。1つのことに集中して行います。
また、精神科医・医学博士であり40年の瞑想歴、20年以上のマインドフルネスを実践してきた藤井英雄さんが運営している「心のトリセツ研究所」が昔から使っているマインドフルネスの定義は
「今、ここの現実にリアルタイムかつ客観的に気付いていること」
もしくは、
「あるがままの現実をあるがままに感じること」
となっています。定義だけ見ると分かりにくいと思います。
マインドフルネスは自分を客観視し、それに気付くことです。
今、この記事を読んでますよね? その時に、「自分は今、この記事を読んでいるぞ」もしくは、「外で車が走ってる音がするな」と認識し気付く事がマインドフルネスなんです。
無意識にこの記事を読んでいるのではなく、自分がまさに今、読んでいることに気付いている状態です。
簡単に言えば、自分の感覚や気持ちに気付き、「今◯◯だな」と注意をそこへ向けられることです。
自分の中にもう一人、自分を客観的に観察できる自分がいることです。
僕の主観になりますが、一瞬一瞬の出来事に注意を傾け、大切にする。
つまり、「今を生きろ!」という事だとも言えると思います。
③瞑想との関係性
瞑想とマインドフルネスは同じだと思ってる方が多い様に感じますが、厳密に言うと異なります。
瞑想≠マインドフルネスです!
しかし、瞑想とマインドフルネスは密接に関連しています。
瞑想はマインドフルネスを身に付けるための手段や方法の1つであり、その軸となるものです。
図でイメージするとこんな感じです!
つまり、瞑想はマインドフルネスとイコールではないですが、マインドフルネスを身に付ける為の要素です。
瞑想が気になる方は以下の記事も読んでみて下さい。
2.マインドフルネスを鍛える3つのメリット
これまでの説明でマインドフルネスについて見てきました。
では、実際に鍛えるとどういうメリットがあるのか?をこれから説明したいと思います。
ただし、マインドフルネスの効果は瞑想の効果とも重複し、非常に多くの効果がある為、ここでは3つだけに絞って説明させてもらいます。
①注意力が上がり集中が増す
ほとんどの人が多くの時間をその場に存在する事を意識せずに過ごしています。不安、恐れ、怒り、後悔の念、煩悩に囚われてマインドフルになれずにいます。
しかし、マインドフルネスを鍛えると一瞬一瞬に注意力が向く様にできるため、自分のしている作業や仕事、スポーツをする時にも集中できる様になります。
アメリカ最古にして最大の心理学会である、American Psychological Associationもマインドフルネスによって集中力が上がることを発表しています。
②感情に振り回されなくなる
マインドフルではない人は、自分にとって嫌な出来事があると怒り・不安・悲しみといった感情が出てくるはずです。
マインドフルの人もそれは同じです。
しかし、その後が決定的に違います!
マインドフルでない人はそのまま感情に支配されてしまい、平常を保つことが出来ません。
それに対して、マインドフルな人はそのような状況で「あっ!今、自分は怒っている、もしくは、悲しんでいるな」と自分を客観視する事ができます。
それによって、その状況に冷静に対処できるため、感情に振り回されなくなるのです。
そのため、マインドフルな人とそうでない人は何か問題があった場合に対処できるスピードが圧倒的に違います。
③世界を平和にする!?
先ほど述べたアメリカ心理学会のリサーチによれば、マインドフルネスを鍛えると他者の為に行動するようになるようです。
さらに、幸福感が増すこともわかっています。
脳の中の幸せの度合いを測定する方法があります。
左の前頭前野と右の前頭前野の特定領域で活性化の度合いを比べるのです。
左の前頭前野の活性化の度合いが相対的に高い人ほど、喜びや熱意、活力といったポジティブな情動を多く報告すると言われています。
幸福感を高めることで、周りの人への思いやりも生まれます。
だからこそ、世界中の人々がマインドフルネスを用いれば、平穏と幸せが全世界に広がるのではないでしょうか。
マインドフルネスが世界を平和へと導いてくれるかもしれません。
3.おすすめの書籍
ここでは、マインドフルネスについてもっと詳しく知りたい方の為に僕が読んだものの中でおすすめの本を紹介します。
①「マインドフルネスの教科書 この1冊ですべてがわかる!」藤井英雄
この本は、まさにマインドフルネスの教科書という感じですね。
第一部でマインドフルネスのしくみのすべてを説明してくれて、第二部では、実践法を、第三部では体験について、そして最後にQ&Aの部があります。
たった1冊でマインドフルネスをわかりやすくカバーしています。
②「サーチ・インサイド・ユアセルフ」チヤディー・メン・タン
この本は、実際にグーグルで行われている独自の研修プログラムでマインドフルネスを科学に基づき、日々実践しやすくした「SIY」の開発者チヤディー・メン・タンさんがビジネスパーソンや入門者用に書いた実践的な本です。
③「はじめてのマインドフルネス 26枚の名画に学ぶ幸せになる方法」 クリストフ・アンドレ
この本は少し変わっていて、言葉だけでなく名画も使ってマインドフルネスを理解できます。
また、ところどころにある名言も面白いので、飽きが来ることなく読み進めてしまいます。
マインドフルネスの実践するためのレッスンも書いています。
④「スタンフォード大学 マインドフルネス教室」スティーヴン・マーフィ重松
この本は①~③の本に比べると少しとっつきにくいので、わかりやすさを求めるなら他の本をおすすめしますが、中身は一番本格的でした。
わかりやすさより中身を重視する方はこの本を読んでみて下さい。
各章の終わりにエクササイズも載ってます。
まとめ
マインドフルネスとはどういったものなのか分かってもらえましたか?
少しでも多くの人にマインドフルネスを知ってもらいたくてこの記事を書きました。
マインドフルネスを鍛える方法は瞑想だけではありません!
他にも色んな方法があります。
この記事を読んで興味を持ってくれた人はぜひ紹介した本などを参考に自分に合った方法を見つけて実践してみて下さい。
少しでも多くの人がマインドフルな生活を送って頂きたいです。
参考図書
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