闇の暴君!?格闘ゲーム世界王者の小川さんに話を聞いてみた。

どうも、ストリートファイター堤です。

前回、伝説のゲームセンターと呼ばれる東京の「高田馬場ゲーセンミカド」を取材してきました。

片手縛りの格ゲー大会!?高田馬場にあるゲーセンミカドを調査してきた

 

この取材の中で、

「今日のお客さんの中で、有名なゲーマーさんがいらっしゃったらインタビューさせて頂けないでしょうか?」

とお願いしたところ、EVO2015の世界チャンピオンである小川さんを紹介して頂きました。

「EVO」とは・・・アメリカ・ラスベガスで行われる世界最大級の格闘ゲーム大会。EVO2015では9つのゲームの大会が行われ参加プレイヤーは6000人。日本から200人を超えるプレイヤーが参戦した。

 

取材前の下調べで世界チャンピオンの方が腕を磨いてるという情報にはたどり着いていたのですが、まさかこの日にお会いできるとは思ってもいませんでした!

緊張しつつ、あまり格闘ゲームになじみのない人ゲームセンターにあまり行ったことがない人に向けたお話をお聞きできました。

是非、お読みください!

 

1、EVO2015世界王者 小川さんってどんな人?

まずは小川さんのことを簡単に紹介させて頂きます。

EVO2015世界王者小川さん プロフィール

『GUILTY GEAR Xrd -SIGN-』“闘神激突”大会の対戦カードを発表! 大将戦はウメハラ vs 小川の夢の対決 – ファミ通.com より引用

  • ギルティギアシリーズ10年以上トップに君臨する誰もが認める最強プレイヤー
  • 「闇の暴君」の異名を持つ
  • 対戦格闘ゲームの世界大会EVO2015にて優勝


EVO2015ハイライト動画 小川さんは1:48頃に登場します

  • [伝説]5対5で戦う団体戦の大会に1人で出場し20連勝して優勝

詳しくは小川 | 格ゲープレイヤーWikiをご覧ください

2、世界チャンピオンの小川さんにインタビュー


ゲーセンミカドの前での取材

急遽のインタビューで場所を用意しておらず、お店の中では音が大きくて話ができない状況でしたが、小川さんから「お店の前でいいですよ。」と言って頂き、今回はゲーセンミカドの店前でお話を聞きしました。

 

2−1 初心者も気後れなく遊んだ方がいい

“堤”
ゲームセンターにはどれくらい通ってらっしゃるんですか?
“小川”
ゲームセンターには10年くらい通ってますね。高校とか大学のときからです。
“堤”
今日は僕らは4人で取材に来たんですけど、全員がゲーセンっていう場所にあまり行ったことのないメンバーなんです。

「不良の溜まり場」「殺伐としたゲーマーの戦場」みたいなイメージがあります(笑)

そんな僕らみたいな初心者が、バリバリやってる人の対戦相手として台に座って戦ったらウザいんじゃないかなっていうのがあるんですが、、、

“小川”
それは全然大丈夫ですよ!
“堤”
ボコボコにされると思うんですが、あまりにも弱すぎて「なんやねん、コイツ」みたいにならないのかなと思いまして(笑)
“小川”
それは思わないですよ(笑)

そもそも無理して対戦に入ってこなくてもいいというのもありますし(笑)

“堤”
確かにそうですね!(笑)
“小川”
ミカドは台数がたくさんあるので住み分けができてるんですよ。

どうしても勇気が出ないなら家庭用を買って練習してもいいかもしれないですね。

でも、何も気にせずに来て遊んでもらうのが、お店としては嬉しいんじゃないかなと思いますよ。

あとは初中級者の大会というのもやってますね。

対戦の後にアドバイスを聞きに行くのもいいと思いますよ。よほど変なことを言わない限り、きっと優しく教えてくれますよ。

“堤”
それはミカドのスタッフさんも同じことを言ってらっしゃいました!

みなさん、仲良くというか、ウェルカムな文化があるんですね。

“小川”
 そうですね。

 

2−2 上手くなりたいならともかく触れ

“堤”
初心者がうまくなるためのコツみたいなものはありますか?
“小川”
コマンド入力をたくさん練習するといいと思います。

そこは自転車と同じです。

ともかく、手に馴染ませるのが大事なんで。

自転車も自分の身体を慣れさせるために何度もコケながら覚えていくじゃないですか?

ミスしても、また練習して、という反復練習をどれだけやるかですね

“堤”
自転車も方法というよりは、コケることを恐れずに何度も何度も挑戦して、気づいたら乗れるようになってるもんですもんね。
“小川”
要するに慣れなんですよ。

常に触ること

ほんとにこれだけです。

最初は慣れなくて当たり前なんで、それをちゃんと分かった上で1-2ヶ月くらいやってると変わっていくと思います。

例えば、今は春なんで新入社員の人も慣れない仕事は大変だと思うんですけど、やっていれば自然に慣れていって仕事ができるようになっていきますよね。

 

 

2−3 格闘ゲームとスポーツは同じもの

“堤”
今日、遊んでみて感じたのが、

トレーニングをして、少しずつ上手くなって、大会がある、試合があるっていう流れは、スポーツと全く一緒だなと思ったんです。

“小川”
そうですね。格闘ゲームはスポーツと変わらないですね。

みんなわざわざ時間を使ってやってるわけで、勝ち負けに関する部分もスポーツとなんら変わりはないと思いますね。

“堤”
遊びなんだけど、真剣に取り組む姿勢はスポーツと一緒ですよね。

あと、キャラの特性やゲームのルールを熟知していないダメだったり、勝つための戦術やシナリオみたいなものがないと真剣勝負では結果が出ないとか、でも知識があってもそもそも技が出せないと話にならないとか、

今日やっていた大会の実況解説を聞いてるといろんなことを感じました。

僕は個人的にサッカーをやっていて監督をしたこともあるので、通ずる部分がたくさんありました。

やっぱり基礎がないとダメですね。

うまくキャラクターが動かせなくても、めちゃくちゃ楽しかったんですが、ついつい欲が出てきて(笑)

“小川”
そこはもう練習あるのみですね。

まぁでも他の人のプレーを見て色々学べることはあると思います。

例えば、プロの将棋の試合とか見てて、なんかよくわからないけどすごいなと感じることがあると思います。

幸いミカドはいつも大会をやってますし、初心者の人でも上手い人のプレーを是非見て欲しいですね。

“堤”
将棋のお話が出ましたが、小川さんは他の業界で参考にしてる人はいますか?
“小川”
羽生さんが好きですね

羽生善治・・・1995年に日本の将棋界7つのタイトルを全てを独占し、通算優勝回数152回、公式戦優勝回数141回などで数多く歴代記録1位を持つ伝説の棋士。

“堤”
具体的にどういうところですか?
“小川”
「安定して強い」っていうところですね。

プロの将棋っていう厳しい世界の中で、安定して勝ち続けるところが、すごいなと思いますね。

“堤”
それは小川さんの課題だったり、取り組みたいことですか?
“小川”
そうですね。

例えばマラソンで考えたら、

走らなくなったら体力って落ちますよね。
タイムをよくするために走るっていうのもあると思いますが、
体力を維持する部分もあると思うんです。

サボったらその分、ダメになるというのは全く一緒で、

格ゲーだと、感覚が鈍っちゃいます。

ともかく5分、10分でいいので触ることが大事ですね。

家でもそのゲームの家庭用でちょっと動かしてっていうのはやってますね。

“堤”
安定して勝つというのを考えると体調管理も気にされてますか?
“小川”
体調管理もプレイヤーの仕事の一つだと思いますね。
“堤”
今日みんなで2時間くらいプレーしてたんですけど、結構疲れました

体力というよりいつもと違う脳みそを使ってるような感覚でした。

“小川”
ゲームは頭と目を同時に使うので、それで疲れたのかもしれないですね。

コンディションを整えるという部分でも、スポーツと全く変わらないと思いますね。

基本はやりたいなと思ったその日にやればいいと思うんですが、上手くなるために、安定して勝つためには、常に触り続けることが必要になってきますね。

 

2−4 どんなことでも義務でやるとダメ

“堤”
eSportsがアジアのオリンピック委員会で採用されるニュースがあったんですけど、これからどんどん盛り上がって行くのかなと思うんですが、何か感じていることはありますか??

eSprots・・・エレクトロニックスポーツの略称。対戦ゲームの大会規模が大きくなった結果、高額な賞金がかけられた大会や年収1億円のプロゲーマーが生まれ、ゲームがスポーツとして扱われるようになり定着した名称。アメリカや日本では、プロゲーマーにアスリートビザを発給したり、企業がスポンサーとなり年間を通じてトレーニングを積むプロチームも存在する。

“小川”
盛り上がるのはいいと思うんですが、eSportsって結構、意識が高いと思うんです

競技性がすごく高いので、そこで「楽しみ」というのが削がれてしまわないかという怖さを感じています。

“堤”
確かに賞金とかもすごいですし、プロ化も進んでいますよね。

僕の知り合いの人がオンラインのゲームでチームに入ってみたいなんですが、練習が大変になり、勝ち負け中心になっていったので、そのゲーム自体を辞めたというのを聞いたことがあります。

“小川”
勝つことを追求しすぎると楽しみがなくなってしまいますよね。

つまらないのに我慢してやるのは違うと思いますし、義務感でやってしまうと、もう終わりですよね。

それは、仕事でもそうですし、どんなことでもそうだと思います。

 

2−5 対話ができることがゲームセンターの魅力

“堤”
最後に、ゲームセンターの魅力を教えて頂けますか?
“小川”
今はオンライン対戦が主流になってますが、

直接のコミュニケーションができるところが一番の魅力ですね。

対戦で負けたとしても、どこが悪かったかというのを聞けるじゃないですか。

そこがお金かけてでもやる価値があるところですね。

“堤”
先ほどインタビューさせて頂いたスタッフの川島さんも同じことを仰っていました。

プレーヤーさん同士でお話されてるのもお見かけしましたし、ここゲーセンミカドは一体感がすごくありましたね。

 

“小川”
そうですね。

友達と喋りに行くっていう感覚もありますね。

「最近、いい発見あった?」みたいな話をしたりして情報交換をしています。

対話ができることが何よりの魅力ですね。

 

まとめ 格闘ゲームは全ての道に通ずる

小川さんから格闘ゲームは様々なことに通じているという話をお聞きすることができました。

格闘ゲームを将棋やマラソンと同じ感覚で地道に腕を磨く小川さんは、人当たりの良さとは裏腹に狂気じみた情熱を感じることができました。

過去のEVOの映像を見ると、その道を極めつづけている人間しか頂点に立てない世界があり、溢れんばかりの熱気を感じることができるので、是非ご覧ください。

↑この映像はマジで必見!ワクワクが止まりません!!

ちなみに2018年にはEVOが日本で開催されます。

「EVO Japan 2018」は,2018年1月26日から3日間にわたって開催。これに先駆けたオープントーナメント「賽 [sài]」を,5月20日と21日に実施 – 4Gamer.net

この大会は個人的に絶対に観に行こうと思ってます!

この記事を読んだ方が格闘ゲームを始めたり、EVO Japan2018を観に行くきっかけになったら嬉しいです!

ストリートファイター堤

 

前回の記事がこちらです。

片手縛りの格ゲー大会!?高田馬場にあるゲーセンミカドを調査してきた

まだ読んでないという方は是非お読みください。

ABOUTこの記事をかいた人

QOLHacks副編集長をやってます。時に、エスパニョール堤、時に、インベスター堤、時にインベーダー堤として、時にストリートファイター堤、時にFX堤として、記事を書いています。手取り月収16万円ですが、子ども2人います。

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