こんにちは!QOLhacksライターの大室桂太です。
生きている以上、様々な悩みに直面し、苦しむことも多いと思いますが、
やはり人間関係の悩み、特に職場での人間関係は、人生の質を大きく左右する問題ですよね。
そこで今回は、職場の人間関係に劇的に効く本を三冊紹介します。
ここで紹介する三冊は、
- 読むだけですぐに心が軽くなり、実践できる即効性がある
- 2、3度読み返しても、新たな気づきが生まれるような奥行きがある
- そもそも人生観が豊かになり、日々を充実して過ごせる視点が手にはいる
という観点で選択しました。
悩みが軽減するだけにとどまらず、
人生観そのものを大きく変えてくれるポテンシャルを秘めた本たちです。
1.職場でのあなたが全てではない!自分観に革命を起こす「私とは何か」
1-1 上司のパワハラに耐えられない・・・
職場の人間関係でも、最も悩みの深くなりがちなのは、やはり「パワハラ」でしょう。
特に、上司からひどく叱責を受けるのが日常化している場合、
家に帰っても自分を責めてしまい、心が休まる暇がない人もいるのではないでしょうか?
そうすると、「仕事ができない自分は、無価値な人間だ」という考えが頭の中を占めてきて、
しまいには「このまま死んでしまおうか・・・」なんて考えもよぎってしまいます。こうなると最悪の事態も考えられます。
「そんな職場辞めてしまえ!!」なんて考えられれば楽なのかもしれませんが、
現実問題としてそう簡単には行きませんよね。
そこでまず導入して欲しいのが、この本で紹介されている「分人主義」という考え方です。
1-2 人はもともと多重人格?「分人主義」でもっと気楽に。
サブタイトルにもあるように、著者は新たなる人間の単位として「分人」というものを提案しています。
著者は、
「人は、人間関係の数だけ、自分の中に人格を持っていて、自分というものは本来分けられる」
と考える方が自然であると主張しています。
例えば、
- 友達といる時の自分
- 上司といる時の自分
- 両親といる時の自分
- 恋人といる時の自分
は、それぞれ別の人格であり、
その全てが本当の自分で、
一つの絶対的な人格が姿を変えたものではないと考えます。
辛い人間関係があると、あたかも自分の全てが悪い気がしてきますが、
あくまでそれは数ある自分の中の人格のたった一つなのです。
そう考えると、少しは楽になりませんか?
1-3 まずは心地よい自分を足場にしよう
僕の持ってる現物。人間関係に悩むすべての人へという帯の言葉が心強い。
では、どのようにしたら、辛い人間関係を変え、ネガティブな部分を変えることができるのでしょうか。
著者は、学校のいじめを例えにして、以下のように述べています。
学校でいじめられている人は、自分が本質的にいじめられる人間だなどと考える必要はない。それはあくまで、いじめる人間との関係の問題だ。放課後、サッカーチームで練習したり、自宅で両親と過ごしている時には、快活で、楽しい自分になれると感じるなら、その分人こそ足場として、生きる道を考えるべきである。
「私とは何か」本文P.94より引用
つまり、自分が心地いいと思う人間関係を足場にすることで、冷静に状況を把握し、辛い状態の自分を客観視することができるのです。
辛い状態で辛い現状を変えようとしても、ドツボにはまってしまいます。
まずは自分の安全地帯を見つけ、それを少しずつ広げていくことから始めましょう。
もしどうしても辛い人間関係があるのであれば、手にとって読んでみてください。
私とは何か――「個人」から「分人」へ (講談社現代新書)のご購入はこちらから。
2.全ての悩みは人間関係の悩み!やっぱり読みたい名著「嫌われる勇気」
2-1 断れない・・・
- 上司から振られた仕事が断れない
- 飲み会の誘いが断れない
- 同僚のご飯の誘いを断れない
など、断れない系の悩みを持つ方にはこの本がおすすめです。
強烈なタイトルで印象に残っている人も多いと思いますが、これは人間関係に焦点を当てた本です。
生きていると、人間関係以外にも様々な悩みはあるように思えますよね。
しかし、この本では、全ての悩みは人間関係に起因していると断言しており、嫌われる勇気を持つことが、すべての人間関係の悩みを解決すると書かれています。
それと同様に、すべての幸せもまた人間関係から生じるとも書いており、人間関係の原理原則とも呼べる考え方を手に入れることができます。
人間関係に悩む方であれば必読の本でしょう。
2-2 自分の課題にだけ集中せよ!
この本の中核となる考え方として、
課題の分離というものがあります。
簡単に言えば、自分と相手の課題を区別して、自分のコントロールできることにのみ集中するということです。
これだけ見るととてもシンプルなようですが、実際にこの本を読んでみると、自分がどれだけできていないか痛感できます。
断れないというのは自分の課題であり、これはコントロール可能です。
「断ったら上司の機嫌が悪くなるから・・・」と考えるのは、自分の課題を放棄する考え方であり、人生の主導権をどんどん失っていくことになります。
2-3 そんなに嫌われない!必要なのは勇気だけ
僕自身はこの本を読んで衝撃を受け、恐る恐るでしたが、自分のできる範囲で実践してきました。
僕の結論は、大して嫌われません笑。
必要なのはあくまで「これを言ったら嫌われるかも・・・」という自分を断ち切る「勇気」であり、嫌われる必要が絶対にあるというわけではありません。だから安心してください。
そして、これができるようになってくると、自分の時間やエネルギーなどのリソースがどんどん余るようになります。
すると、
「自分ってどう生きていきたいんだろう?」ということが自然と考えられるようになってきて、それを実行に移すことができるようになっていきます。
相手の課題を考えることに取られていたリソースが、自分の課題を考えることに回されるようになるからです。
そうなると、ますます自分の軸がブレなくなり、断るのに躊躇がいらなくなる・・・という好循環が起きます。
いきなり実行するにはまさに勇気がいりますが、より良い人間関係、
ひいては「幸福な人生」のための初めの一歩と言える本です。
ぜひ一読してみてください。
嫌われる勇気のご購入はこちらから。3.自己表現のはじめの一歩「アサーション入門」
アサーション入門――自分も相手も大切にする自己表現法 (講談社現代新書)
3-1 ゆとり世代vs上司してませんか?
あなたは「サラリーマン川柳」をご存知ですか?第一生命が主催の川柳のコンテストで、サラリーマンの悲哀を詠った詩が毎年話題になります。2016年度はU-29によるコンテストが行われ、以下の広告動画が配信されました。
一部抜粋してみましょう。
- 「問題が こじれた頃に 報連相」
- 「今やります どれだけ待ったら 今になる」
- 「言ったよね 初めて聞いた でも言えず」(2016年度グランプリ)
- 「報連相 徹底すると 迷惑そう」
(2016年度準グランプリ)
あなたの職場ではいかがでしょうか?
ゆとり世代である僕としては、どれも他人事とは思えない内容ですね^^;
コミュニケーションの齟齬は同じ世代でも生まれるのに、世代を隔てればなおさらです。
この本では、
その食い違いを最小限に抑え、
相手にとっても自分にとっても心地よいコミュニケーションの方法として「アサーション」という考え方が紹介されています。
英語のassertion(主張、断言)が語源。元々はカウンセリングで用いられる手法であり、主に自己表現の苦手な人が自己主張をするためのものであった。しかし、力や権威を行使する側にもこの考え方を知る必要があると考えた著者が、カタカナで「アサーション」と名付けた。アサーションを実現できていることを”アサーティブ”という。
この本では、様々なワークを通して、自分のコミュニケーションタイプの判別や、状況別の対処法、表現の具体的な例などが学べます。
次の項で、コミュニケーションのタイプについて見ていきましょう。
3-2 あなたのコミュニケーションはどのタイプ?
著者は、アサーションと言う考え方を通して、人のコミュニケーションのタイプを3つに分けました。
①非主張的自己表現タイプ
このタイプは、自分の意見を言うことを過度に抑制してしまい、ストレスを溜め込みます。
「いい人」ではありますが、仕事を押し付けられたり、次の攻撃的自己表現をする人の言いなりになってしまいがちです。
主に立場的に下の人が陥りやすく、自己表現を抑制してきた結果、自分のやりたいことや得意なこと、好きなことがわからなくなっていきます。
そしてある日突然ブチ切れたり、逆にスイッチが切れて鬱状態になります。
②攻撃的自己表現タイプ
このタイプは、上司などの社会的立場が上の人に現れやすいです。
自分の主張を押し通すために語気が強くなったり、無言の圧力をかけたりします。
相手を支配しているので、表向きには慕われているように見えても、本当の意味で孤立している場合が多いと著者は言います。
そのため、常に不安や不満を抱えており、イライラしています。
③アサーティブな自己表現タイプ
アサーションを実践できている=アサーティブであるタイプです。
このタイプの人は、自分の主張もしっかりとし、かつ相手の状況に合わせて自分の言動をコントロールしようとします。
「自分の思い通りに進むとは限らない」という思考を常に持ち、あらゆる事に対して柔軟に取り組むことができます。
また、優れたチームを作ることもできます。
以上のように、①②から脱して③のタイプになることが、
職場の人間関係を改善する上で必須とされます。
3-3 職場の雰囲気をメンテする!「6種類の声がけ」
この本では様々なアサーションの種類が紹介されていますが、その中の一つに「メンテナンスのためのアサーション」というものがあります。
これは、感情や情緒が無視されがちな職場で、互いを思いやる言葉や態度を意識的に行い、息抜きををすることを指します。
著者は、現代の仕事場において、このメンテナンスが不足しているといいます。
確かに仕事をする上では、必要以上の感情は抑える必要があるでしょう。
しかし、情緒を無視して紋切り型で仕事をこなし続けると、互いに無関心になっていき、
結果としてチームのエネルギーは失われていきます。
そこで必要なのがメンテナンスを意識した声がけです。
相手の情緒を大切にし、心のつながりを作ることで、チームとしての情緒が安定し、エネルギーの回復ができます。
そのためには
「慰め」「励まし」「労り」「賞賛」「感謝」「挨拶」の6種類の声がけを積極的にする必要があると著者は提案しています。
あなたの職場ではこの6種類の声がけがどれくらい飛び交っているでしょうか?
以上、ざっくりと内容を紹介させていただきました。職場のコミュニケーションに悩んでいる場合は読んでみてくださいね。
アサーション入門――自分も相手も大切にする自己表現法 (講談社現代新書)のご購入はこちらから。4 まとめ
いかがだったでしょうか。3冊とも職場の人間関係の改善の手助けになることはもちろん、
自分の人生をどう生きるか?という軸をつくってくれる名著です。
是非手に取ってみてください!
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