トラックボーラー2年目のライター鈴木です。
トラックボールをあなたは実際に触ったことがあるでしょうか?
トラックボールはマウスやタッチパッドに並ぶポインティングデバイス(マウスカーソルを動かす機器)なのですが、多くの人はその存在を知ることなくパソコンを使っています。
私もかつては多くの人と同じようにマウスを使っていました。
しかし、10年以上マウスを使い続けていたのにもかかわらず、一度トラックボールを使い始めたらその扱いやすさに魅了されてしまいました。
この記事では、トラックボールを全く知らない方や知っているだけの方、興味はあるけど購入しようか迷っている方に向けて、その魅力をお伝えします。
1:トラックボールって?
マウスは本体の動きを底のボールやレーザーが読み取る、という仕組みで動いています。
一方、トラックボールは写真にあるようなボールを直接動かすことで操作します。
出典:http://www.logicool.co.jp/ja-jp/product/wireless-trackball-m570
実際に使っている様子がわかる動画がこちらです。20秒程度なのでトラックボール自体知らない方はぜひご覧ください。
ボールを指先でコロコロと転がしていますよね。これがトラックボールです。
マウスを使っている方には不思議な光景かもしれません。
2:トラックボールのメリットとデメリット
では、
「トラックボールが何かはわかったけど、だからなんだって言うんだ?マウスでいいじゃん」
という方のために、使用者からみたトラックボールの特徴をご紹介します。
良いところも悪いところも包み隠さずにお伝えします!
2−1:メリット
まずはメリットから見ていきましょう。
・置き場所を選ばない
底面のセンサーを使うマウスとは違い、トラックボールは本体を動かすことなく使用できます。
そのため、置く場所がどんなに汚くても、デコボコしていても使用することができるのです。
また、レーザー式のマウスを使う時、置く場所の材質で反応が変わりますよね。
ザラザラしているところだと反応が悪く、イライラする人も多いと思うのですが、そんな煩わしさも取り去ってくれます。
ちなみに、私は膝において使うこともあります。
・マウスパッドが不要
上のメリットでも述べましたが、置く場所の材質やデコボコ具合に使用感が左右されません。なので、マウスパッドを使う必要性が全くなくなります。
マウスを心地よく使うために、わざわざマウスパッドを購入したり、持ち歩いたりしている方もいるのではないでしょうか。
トラックボーラーにそんなものはいらないのです。
・カーソル移動がマウスより楽
一度使ってみればわかるのですが、カーソル移動が本当にラクチンです。
マウスでカーソルを遠くまで移動させる時、マウスをいちいち持ちあげますよね。実はあの動作、手首や腕全体に負担をかけています。
そのため、マウスのせいで肩こりに悩む方もいるのです。
しかし、トラックボールは指でボールをささっと転がすだけで画面の端から端へ移動可能なのです。
「一回トラックボールにするとマウスに戻れない」という方が多いのも、この圧倒的なカーソル移動のしやすさ故なのではないでしょうか。
・腱鞘炎対策になる
カーソル移動が楽、ということと合わせてお伝えしたいのが腱鞘炎対策になるということです。
パソコンで作業することが多い方はマウスやキーボード操作によって手に多くの負担をかけています。実際にパソコンの使いすぎによって腱鞘炎になってしまう方も大勢いらっしゃいます。
私自身も腱鞘炎を患っているのでトラックボールを使い始めました。おかげでパソコンでの作業による手への負担がグッと減っているというのが個人的な感想です。
もちろん、トラックボールも長時間使い続けると手に響いてきます。
しかし、本体自身を何度も動かすマウスを使う時より長くパソコン作業を続けられるのは確かです。
・ファンクションボタンを実装しているものが多い
ブラウザの進む、戻るボタンや自分で好きな動作を設定できるファンクションボタンを実装しているモデルが多い印象です。
これが本当に便利です。
私の場合はコピーとペーストをファンクションボタンに登録して、トラックボールから手を離すことなく、ボタンひとつでコピー&ペーストができるようにしています。
2−2:デメリット
次にデメリットです。
・種類が豊富ではない
利用者が多いほど、たくさんの企業も商品開発に力を注ぎます。
残念ながらポインティングデバイスの主流がマウスであるために、トラックボールは商品の種類が少ないのです。
もちろん、種類が少ない=デメリット、ではないのですが、マウスに比べたらバリエーションが劣っていることは事実です。
反面、種類が少ないから選びやすいという声を聞くこともあります。
・直線を引くなど精密な動作が難しい
ボールを回して動かすことがウリのトラックボール。そのボールがネックとなってしまう動作が一つだけあります。
直線を引くことです。これはマウスに劣ってしまいます。
トラックボールはボールを回すため、どうしても多少弧を描きながら移動してしまうのです。
ですが、本格的にイラストや図を描く方はペンタブレットを使っていると思いますし、直線を引く機会のない方にとっては些細なことではないでしょうか。
・慣れが必要
こればっかりは仕方ないのですが、マウスとは操作方法が根本的に異なるため、トラックボールを自在に操るためには少々の慣れが必要です。
とは言っても個人差があります。早い人だと1日でなれますし、3日から一週間で多くのトラックボーラーは慣れているようです。
3:トラックボールの種類
トラックボールと言ってもボールの付いている位置で3種類に区分することができます。それぞれ
- 親指操作タイプ
- 人差し指操作タイプ
- 手のひら操作タイプ
と呼ばれています。一つずつ簡単に見ていきましょう。
3−1:親指操作タイプ
ボールを親指で操作するタイプです。
人間の親指は器用なので、おそらく一番慣れるのが早いのがこの親指タイプです。
右クリック、左クリックもマウスと同じで、操作感が最もマウスに似ています。
しかし、慣れやすい一方で、親指一本へ対する負荷は他の2タイプに比べて大きめです。腱鞘炎を気にする方は避けたほうがいいかもしれません。
多くのものが右利きの人向けなので、左利きの人は購入する際に気をつける必要がありますね。
3−2:人差し指操作タイプ
ボールを人差し指や中指など、主に親指以外の指で操作するタイプです。
リンク:エレコム ワイヤレスマウス トラックボール 人差し指用 8ボタン チルト機能搭載 ボタン割当て可能 ブラック M-DT2DRBK
左クリックは親指ですることになり、親指タイプに比べたら少し慣れに時間がかかるかもしれませんが、その代わり手への負担は少な目です。
このタイプも右手用が多いです。
3−3:手のひら操作タイプ
リンク:Kensington ExpertMouse ワイヤレストラックボール K72359JP 【日本語パッケージ】
親指タイプや人差し指タイプはまだマウスと同じような見た目だったのですが、このタイプは独特のフォルムですね。
操作する指は人差し指タイプと大差ないのですが、特筆すべきところは右手でも左手でも使える点でしょう。
また写真からもわかるように、スクロールに使うホイールがボールの外側に付いてるモデルが多いです。
4:カスタマイズでさらに使いやすく!
トラックボールに限らず、マウスを買い換えた時もそうなのですが、
「なんだこのトラックボール(又はマウス)、使いにくいなあ……」
と思って使用をやめてしまう方がいます。
その原因の一つは自分に合った設定が出来ていないことにあります。
自分に合ったカスタマイズをして、作業環境を改善しましょう。
4−1:マウスカーソルの移動速度を変える
マウスカーソル(ポインタ)の移動速度が速すぎたり、遅すぎたりするとストレスを感じますよね。
でも、そのせいでせっかく購入したトラックボールを使うのをやめてしまうのはもったいないです。
自分好みの移動速度に変えてしまいましょう。
windowsならコントロールパネルやスタートメニューの設定、macならシステム環境設定のマウスの設定をする画面で移動速度を変えることができます。
4−2:ファンクションボタンをカスタマイズする
これはファンクションボタンが実装されているものでしか設定することができませんが、実装されているものは本当に便利です。
多くのものは、メーカーからトラックボールの設定をするためのツールが提供されています。
公式サイトからダウンロード、インストールして自分が使いやすいカスタマイズをしてみましょう。
4−3:マウスカーソルの大きさを変更する
これはトラックボールもマウスも関係ないのですが、パソコン作業の効率をあげる手法の一つとしてお伝えします。
大きな画面のパソコンを使っている方は、マウスカーソルを見失い、カーソルを動かしても中々発見できないという経験がありませんか?
そういう方には、マウスカーソル自体を大きくすることをオススメします。
windowsならコントロールパネルやスタートメニューの設定、macならシステム環境設定のアクセシビリティ→ディスプレイの設定で変更することができます。
小さすぎるカーソルは目にも優しくありませんから、一度試してみてはいかがでしょうか。
5:買うならこれ!おすすめトラックボール4選!
「そこまで言うなら買ってみようかな…でも変なのは買いたくないし…」
という方にオススメできるものを、私が勝手に厳選しました。
参考にしていただけたら幸いです。
まずは親指操作タイプから。
5−1:LOGICOOL ワイヤレストラックボール M570t
リンク:LOGICOOL ワイヤレストラックボール M570t
親指操作タイプで最も使われていると思われるものです。アマゾンでのレビューも多く、中々高評価を得ている印象です。
写真ではわかりにくいかもしれませんが、フォルムは複雑な曲線で、掴みやすさを考えて作られていることが伝わってきます。
主な特徴
- ワイヤレス接続
- 戻る、進むボタン搭載
- 総ボタン数(ホイール含む):5個
- 4618円(2016.11月時点)
5−2:エレコム ワイヤレスマウス トラックボール 6ボタン ブラック M-XT3DRBK
リンク:エレコム ワイヤレスマウス トラックボール 6ボタン ブラック M-XT3DRBK
こちらも親指操作タイプのものですが、同じタイプでもメーカーが異なるだけで使用感も変わってきます。
左手用もあるのが珍しいところです。
チルトホイールが搭載されています。普通のスクロールホイールは縦に回すだけですが、このトラックボールのホイールは横に傾けて横スクロールすることが可能です。
主な特徴
- ワイヤレス接続
- 戻る、進むボタン搭載
- 総ボタン数:6個
- 横スクロール可能
- 保証期間:6カ月
- 左手用もある
- 3980円(2016.11月時点)
5−3:エレコム ワイヤレスマウス トラックボール 人差し指用 8ボタン ブラック M-DT2DRBK
リンク:エレコム ワイヤレスマウス トラックボール 人差し指用 8ボタン ブラック M-DT2DRBK
次に人差し指操作タイプです。実は、私が一番お世話になっているのがこのトラックボールです。不満はほとんどありません。
こちらもチルトホイールを搭載しています。
実際に使用して感じるのが大きさです。他のトラックボールにも同じことが言えるですが、マウスと違って本体を動かす必要がないからか、サイズが少しゴツ目です。かわいいサイズのマウスと同じだと思っていると驚くかもしれません。
主な特徴
- ワイヤレス接続
- 戻る、進むボタン搭載
- 総ボタン数:8個
- 横スクロール可能
- 保証期間:6カ月
- 3980円(2016.11月時点)
5−4:ケンジントン 【正規品・5年保証付き 日本語パッケージ】 SlimBlade Trackball 72327JP
リンク:ケンジントン 【正規品・5年保証付き 日本語パッケージ】 SlimBlade Trackball 72327JP
最後に手のひら操作タイプです。
見た目も今までのものとは一線を画した独特のフォルムで、使っているだけで出来るヤツを演出できそうです。
これは有線タイプのものなのですが、ボールのみを操作するため、コードが煩わしくなることは少ないです。
保証期間が5年と長く、安心して使うことができるのも大きな特徴ですね。
主な特徴
- 有線接続
- 総ボタン数:4個
- 保証期間:5年間
- 他のものより価格が高め
- 10860円(2016.11月時点)
まとめ
いかがでしたか?
トラックボールの魅力が伝わり、使ってみようかなという方がいたら光栄です。
紹介したとおり、絵を描くなど精密な動作を要する作業をしていない人全員が使う価値のあるものです。
知り合いで使っている人がいたら触ってみてください。
この記事を通してトラックボーラーが増えることを願っています。
多くの人がトラックボールを使用すれば、その扱いやすさで社会全体の作業効率が上がるでしょう。冗談ではありません。
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